フルーツ

グレープフルーツの優れた栄養と効果

グレープフルーツ(ルビー&ホワイト)と缶詰

グレープフルーツと言えば、黄色くて甘酸っぱいビタミンC多めの柑橘系果物という印象を持っている方が多いのではないでしょうか。私などは子供の頃から半分に輪切りにして砂糖をかけてよく食べていました。

また、テレビでも”驚きの血液サラサラ効果”と題して紹介していたのを観た事があります。そんな、昔から割と馴染みのあるグレープフルーツですが、思っていた以上に優れた栄養があり、美容と健康に良い果物だったのです。

その栄養と美容健康・ダイエット効果や、とても簡単に作れるヘルシーレシピなどを紹介してまいります。

グレープフルーツの成分とカロリー

グレープフルーツ(ルビー&ホワイト)

まず、スーパーで買ってきました。ルビー4個入とホワイト・マーシュ4個入です。

重さを量ってみますと、1個あたり、ルビーが267~289g、ホワイトが240~260gで、ルビーの方が少し重いですが、ホワイトの方が果肉の水気が多いです。値段は2023年7月下旬時点で両方とも589円(1個あたり147円)でした。

しかし今月(8/1)などは、別のお店でルビーを5個入538円(1個あたり107円)で購入しました。見た目小さいとか色艶が悪いといった印象はありません。

お店や産地、時期によっても値段は変わりますね。

グレープフルーツは袋に4個入で売られているのをよく見かけます。私は1個づつでの購入はどうしても割高なので4~5個入のを購入しています。

私が子供の頃はグレープフルーツと言えば、皮も果実も黄色で酸味の強いホワイト・マーシュがほとんど(というかそれしか見た事ない)でしたが、近年は実がピンク色で酸味が弱いルビーがとても多く売られています。

グレープフルーツ(ルビー&ホワイト)

この写真のルビーの重さは289gです。

皮を剥いたグレープフルーツ(ルビー)

更に外側の厚い皮をむいて可食部(果肉の薄皮は残す)のみにしてみますと、重さは221gです。この可食部221gのカロリーと栄養・成分は以下の通りです。

エネルギー83.98kcal
水分196.69g
たんぱく質1.99g
脂肪分0.22g
糖質21.21g
灰分0.88g
コレステロール0
食物繊維1.32g
βカロテン884μg
ビタミンC79.56mg
ビタミンE0.66mg
ビタミンB10.15mg
ビタミンB20.06mg
ビタミンB60.09mg
ナイアシン0.66mg
葉酸33.15μg
パントテン酸0.86mg
ナトリウム2.21mg
カリウム309.4mg
カルシウム33.15mg
マグネシウム19.89mg
リン37.57mg
少量
グレープフルーツ可食部(221g)のカロリーと成分

大半が水分で低カロリーなフルーツである事が分かります。また、カリウムやビタミン類、無機質なども豊富です。

グレープフルーツの種類

沢山盛られた様々なグレープフルーツ

国産は熊本/和歌山/愛媛産などが有名ですが生産数は少なく、ほとんどが輸入品です。主な産地は米(特にフロリダ産が多い)、南アフリカ、中国、イスラエル、キューバなどです。

また、赤い種は他の種に比べてβカロテンとリコピンが豊富に含まれています。

名称皮の色果肉の色特徴
ホワイト・マーシュ白っぽい黄酸味が強く甘酸っぱくて果汁が多い。昔は輸入の大半を占めていた。
ルビー黄~オレンジ赤っぽいピンク酸味は控えめで甘い。βカロテンとリコピンが豊富。現在は輸入量が一番多い。
スタールビーピンクルビーより濃い赤ルビーとほぼ同じでβカロテンとリコピンが豊富。
スウィーティー黄~緑甘みが強く、酸味は弱い。
メロゴールド黄緑甘味があり、酸味はスウィーティー以上に弱い。
リオレッド黄に赤味が所々ある感じピンクトルコ産で、酸味も甘味も結構ある。ジュースにされる事が多い。
ルビーレッドオレンジ酸味は弱く甘味がある。
グレープフルーツの種類

グレープフルーツの栄養と美容/健康/ダイエット効果

皮を剥いたグレープフルーツ

クエン酸

柑橘成分で、鉄分やカルシウムを吸収しやすくします。

ペクチン

血糖の上昇を抑えコレステロール(血液中の脂肪)を下げる働きがあります。また、腸内環境を整え、疲労回復や便秘/下痢を解消する作用もあります。

ナリンギン

フラボノイドというポリフェノールの一種で苦味成分です。果肉よりも皮に多く含まれていて、老化の原因となる活性酸素を抑える抗酸化作用や食欲抑制/脂肪分解促進などの美容/ダイエット効果もあります。

また、血栓を防ぎ、血中脂肪酸を分解し、血管の細胞間の結合を強化する働きにより、血流を良くし、むくみを解消します。花粉症なども抑え、免疫力を高め、毛細血管も強くします。

ヌートカトン(またはノートカトン)

グレープフルーツ特有の香り成分で、交感神経を活性化する事で脂肪燃焼する作用があります。

リモノイド

柑橘系果物に含まれる苦味成分で果皮に含まれる精油(植物から抽出した希少香り成分の素材)です。気分を爽快にする働きがあります。

イノシトール

糖アルコールの一種でもある栄養素で、肝機能を高め、脂肪肝を抑えます。また、脳/神経の働きを正常に保つ成分でもあり、発毛/育毛を健全に保つ働きにも関係があり、健康な髪を維持する事にも繋がります。

近年ではメンタル面の病気(パニック障害/強迫性障害)の治療にも有効とされています。

リモネン

皮に多く含まれる柑橘系香り成分です。抗菌作用があり、油/水垢を落とす作用もあるので、皮をスポンジ代わりにしてシンクの掃除などに使えます。

このように、グレープフルーツにはビタミンCやポリフェノールの作用に代表されるアンチエイジング効果や、健康な血管/血液も保ち、腸内環境改善や免疫力向上と疲労回復を促すなどの色々な美容健康効果があります。そして、脂肪燃焼促進などのダイエット効果も期待でき、心の面でも良い作用がある素晴らしいフルーツと言えます。

グレープフルーツのデメリット

グレープフルーツ(ホワイト)

様々な体に良い効果をもたらすグレープフルーツですが、気を付けたい点もあります。果肉と、特に皮に多く含まれているフラノクマリン類という成分は、一部の薬の作用を強めたり弱めたりする事があります。

その可能性のある薬の種類は80種類以上あるそうです。特に高血圧を抑制する薬の中には、効果を強めてしまう事例が多いそうです。

私も過去にパニック障害などのメンタル面の病気に罹患してた時に、一時期服用していた抗うつ/抗不安薬にも数種類ありました(薬名:アナフラニール、メイラックス)。グレープフルーツと薬の相性は昔から言われてる事ですが、お薬の服用時は注意したい所です。

私は現在、関節リウマチに罹患していてメトトレキサートという免疫抑制薬を服用しているのですが、この免疫抑制薬の中にもグレープフルーツとの飲み合わせを注意するものもあるようなので、新しい薬が処方された時は主治医に相談します。グレープフルーツは好きでよく食べるものですから。

グレープフルーツの簡単ヘルシーレシピ

手間なく作れる糖質控えめのヘルシーレシピを紹介いたします。

グレープフルーツのプロシュート巻き

グレープフルーツのプロシュート巻き

プロシュート(イタリア産の燻製されてない生ハム)は旨みがあり、フルーツとよく合います。

パッケージに入ったプロシュート

食材

半分~1個程度の皮を剥いたグレープフルーツ(今回はホワイトの果肉部80g)、プロシュート(今回は97g)

作り方

1.グレープフルーツの皮を剥く。

2.皮を剥いたグレープフルーツにプロシュートを適当に巻いてお皿に盛り付け出来上がり!

エネルギー289.9kcal
糖質8.16g
たんぱく質25.94g
脂質17.54g
塩分4.34g
グレープフルーツのプロシュート巻きのカロリーと成分

グレープフルーツのカプレーゼ

グレープフルーツのカプレーゼ

食材

モツァレラチーズ1袋(100g)、皮を剥いたグレープフルーツ(今回はルビー1個分弱、150g程度)、味付け塩コショウ

作り方

1.モツァレラチーズを9等分程に輪切りにする。

2.お皿にモツァレラチーズとグレープフルーツを交互に重ねるように載せ盛り付ける。

3.味付け塩コショウを少々ふって出来上がり!

エネルギー320.73kcal
糖質15.9g
たんぱく質18.37g
脂質21.15g
塩分1.43g
グレープフルーツのカプレーゼのカロリーと成分

グレープフルーツとホタテ&カイワレ&ベビーリーフのサラダ

グレープフルーツとホタテ&カイワレ&ベビーリーフのサラダ

グレープフルーツはホタテとカイワレとの相性が良く、ドレッシングとも合いましたのでとても美味しいです。また、カイワレ大根は低カロリーでビタミン類が豊富な上、含まれる辛味成分(イソチオシアネート)はがん予防や抗酸化作用、肝機能の補助などの効果があり、栄養価の高い体に良い野菜です。

食材

約1個分の皮を剥いたグレープフルーツ(今回151g程)、スチームベビーホタテ1パック(99g)、カイワレ大根(適量、今回12g)、ベビーリーフミックス1袋(25g)、オリーブオイル(小さじ1)、醤油(小さじ1)、味ポン(小さじ1)

作り方

1.グレープフルーツの皮を剥く。

2.お皿に先にベビーリーフを敷き、ホタテとグレープフルーツを適当に盛り付け、カイワレ大根をちりばめる。

3.オリーブオイルと醤油と味ポンを他の小皿で混ぜ合わせドレッシングを作り、ふりかけて出来上がり!

エネルギー210.03kcal
糖質17.99g
たんぱく質20.06g
脂質6.09g
塩分2.06g
グレープフルーツとホタテ&カイワレ&ベビーリーフのサラダのカロリーと成分

グレープフルーツのシャーベット(2杯分)

グレープフルーツのシャーベット

グレープフルーツ以外何も入ってないのでヘルシーで甘さ控えめ、清涼感のある酸味が爽やかで後味もスッキリ!おすすめです。

タッパーに入った冷凍グレープフルーツ

食材

グレープフルーツ(ホワイト、ルビー各1個)合計2個

作り方

グレープフルーツの皮を剥き、適当にタッパーなどに詰めて冷凍庫に入れ凍らせて、グラスなどに削って入れて出来上がり!

エネルギー98.76kcal
糖質24.94g
たんぱく質2.34g
脂質0.25g
ナトリウム0.94ml
グレープフルーツのシャーベット(2杯分)のカロリーと成分

グレープフルーツの生ジュース

グレープフルーツの生ジュースと絞り器

グレープフルーツしぼり器を使っての生ジュースです。恐らく、グレープフルーツを摂取する上で、最も簡単な方法だと思います。

計量カップに入れたグレープフルーツ果汁

グレープフルーツ1個ですと、だいたい150ml強(果肉入り)のジュースが出来上がります。また、強めに絞れば、栄養が含まれている皮もある程度そぎ落とす事もできます。

必要な器具と食材

グレープフルーツしぼり器、半分に輪切りにしたグレープフルーツ

作り方

輪切りにしたグレープフルーツをしぼり器でしぼり、コップに注いで出来上がり!(※氷を入れると果肉が飲みにくくなります)

グレープフルーツの缶詰

カルディのグレープフルーツ缶詰2個
お皿にあけたカルディのグレープフルーツ缶詰の中身

カルディで購入できます。南アフリカのエスワティニ王国原産のグレープフルーツです。

1~2年前(2021~2022年頃)はテレビで話題になったせいか、いつも品切れでなかなか購入できなかったのですが、最近は普通に購入できています。グレープフルーツの皮むきがどうしても面倒な方にはおすすめです。

美味しいですよ!

グレープフルーツの剥き方と保存方法

薄皮まで剥いてお皿に載せたグレープフルーツ

↓切り方と剥き方は、こちらの動画が参考になります。

かなり切れ味の良いナイフと、練習が必要だと思いました。

保存方法は、そのまま冷蔵庫に入れて保存すると短期間で水分が抜けてパサついてしまいますので、果実の表面の水気を拭いて新聞紙やポリ袋に包んで冷蔵保存するのが良いです。これで2週間程持ちます。

カットして果肉がむき出した状態の場合は、ラップで巻いて冷蔵保存すれば、2~3日持ちます。それ以上日にちが経ってしまいますと、カビてくる可能性があります。

また、タッパーなどに入れ冷凍保存すれば1ヶ月程持ちます。

まとめ

グレープフルーツ(ホワイト&ルビー)と絞り器

グレープフルーツは、そのほとんどが水分で、フルーツとしては低カロリーで栄養価も高く、色々な効能があります。反面、一部の薬との同時摂取は、薬の効き目を強めてしまうなどの相性があり、気を付けたい所です。

また、フルーツとしては比較的安価で栄養があるのは良いのですが、厚い皮の下に薄皮でしっかり包まれていて、食べづらいというのも欠点かも知れません。

清涼感ある甘酸っぱさと様々な効能のあるグレープフルーツですが、食べにくさや、昔から言われている薬との相性などの欠点も、スイカやメロン、高級ぶどうなどのメジャーなフルーツに比べて今ひとつ人気がない原因かなとも思いました。

でも、ヘルシーレシピも多くありますし、積極的に食べていきたいフルーツのひとつだと私は思っています。

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